感想:湖上の舞

湖上の舞:鈴木英治

総合:★★(太閤殿下の魅力度:★ 話の面白さ:★★

秀吉の備中高松城攻めがテーマの小説です。視点は攻める側ではなく、攻められる側から描かれています。そのため、秀吉がカレーの福神漬けぐらいの存在感。(福神漬け、美味しいです!好きです!一応)手強い敵としては描かれているのですが、ちょっと存在感が薄すぎました。

さて、お話のほうなのですが、なんとミステリー。孤島の館に閉じ込められた中、殺人事件が起こる。犯人はこの中にいる!徐々に暴かれる一族の闇。。。という感じで、え?!これ、戦国時代である必要ある?舞台が備中高松城である必要ある?と思わずツッコミを入れてしまいました。

ただ、ミステリーとしては普通に楽しかったです。戦国時代だから人名が覚えにくいんですけど。。

なので、そういう系のミステリーが好きな方は、歴史小説としてではなく、ミステリー小説として読んでみてください。

太閤:書寫山秀吉本陣

書寫山秀吉本陣

所在地:兵庫県姫路市 書寫山

太閤との関係:戦

秀吉の中国攻めの本陣です。中国攻めで秀吉は、三木城の別所と毛利に挟まれ、窮地に立たされます。その窮地を脱する術として、黒田官兵衛が秀吉に「書写山圓教寺へ本陣を移す」ことを進言し、秀吉は、助言を受け入れて書寫山に本陣を構えたと言われていいます。

写真は本陣と言われる場所からみた風景。ここから太閤殿下は何を思ったのでしょうか。

書寫山圓教寺

書寫山といえば圓教寺です。西国二十七番札所であり、「西の比叡山」とも呼ばれる天台宗のお寺。966年に性空上人によって創建されたと言い伝えられている歴史の深いお寺です。そのため、国の重要指定文化財に指定されている建物も多く、見ごたえ抜群のお寺です。境内の中は広く、そして閑。。歩くだけで身も心も癒される空間でした。本当に貴重な建物が多いのですが、いくつか代表的なものだけ、写真で紹介いたします。

摩尼殿

摩尼(マニ)とは梵語の如意とのことのようです。970年創建の建物であり、岩山の中腹に舞台造りの建物

三之堂

大講堂・食堂・常行堂がコの字に並んでいて、それを合わせて三之堂と呼ぶらしいです。国の指定重要文化財。写真は真ん中が食堂、左が常行堂、右が大講堂です。

護法堂と拝殿

奥之院の開山堂前にある二つの小さな神社とその拝殿。共に国の指定重要文化財

金剛堂
室町時代の建物、三間四方の小堂で、普賢院という塔頭の持仏堂であったと言われているそうです。こちらも国の指定重要文化財

開山堂

最後はやはりこちら。文字通り圓教寺開山の性空上人をまつる堂です。言わずもがな国の指定重要文化財

 

 

太閤/100名城:No59 姫路城

No59 姫路城

所在地:兵庫県姫路市

城地種類:平山城

築城年代:1580年、1601年

築城者:羽柴秀吉池田輝政

太閤との関係:居城

世界遺産、国宝の姫路城。秀吉の中国攻めの際、黒田孝高黒田官兵衛)が居城だった姫路城を献上。その後、秀吉が改修を行い、3層の天守閣等を築いたそう。秀吉の中国攻めの拠点となったお城。太閤殿下以降の城主については省略(笑)

見どころの多いお城ではあるのですが、まずはその見た目が美しいですよね。The お城と言う感じで。姫路城で秀吉に関するエピソードで一番好きなのはやはり、本能寺の変後、備中高松城から軍を率いて引き返した秀吉が、この城で蔵の中の食料・金銀全てを部下に分配し、士気を高めた話。人の心を掴んで動かすのに長けたと言われる秀吉をよく表す話だと思いますし、天下取りへの野心とあのような状況で冷静な判断ができる秀吉の有能さがでているなぁと思います。

語り始めたとまらないので、少しだけ姫路城のご紹介。ぜひ本物を見てほしい。美しいという表現が似合うお城でした。あと、見どころ多すぎて写真載せきれないです。。

 

三の丸広場から見た天守

三国堀

外部のどこともつながっていない溜め池のような四角いお堀。地下の湧き水が地表に顔を出して溜まっているもので、水位は日によって変化しているそうです。ここからみた天守閣も美しい。。

菱の門

城内で最も大きい門。両柱の冠木に木彫りの菱の紋があることから名づけられとか。安土桃山時代の優雅な雰囲気を残した門。

扇の勾配(石垣)

上にいくほど反り上がる形状になっている石垣。敵が容易によじ登るのを防ぐための構造。

るノ門

姫路城には門がとにかく多いのですが、(敵の侵入を拒む工夫のようです)その中で特に面白かったのがこの門。石垣をくり抜くタイプ。敵が侵入したら石垣そのものを崩して防衛に使えるとのことで、よく考えられているなぁと思いました。

ロの渡櫓

行った時期がよくて非公開部分の特別公開にあたり、いくつか普段はいけない部分も見ることができました!そのうちの1つ。何かの撮影にも使われたとのことでした

ここからは太閤殿下に関するターン。

姥ヶ石

秀吉が三層の天守を築いていたときに城の石垣の石が集まらず、苦労しているという話が広まっていました。城下で焼餅を売っていた貧しい老婆がそれを聞き、古くなった石臼を差し出し、これを知った秀吉は大変喜び、石臼を現在の乾小天守北側の石垣に使ったとのこと。そして、この話はたちまち評判となり、人々が競って石を寄進したため、工事が順調に進んだといわれています。

油壁

工法から秀吉時代の遺構と推測されています

継ぎ目のある石垣

りの一渡櫓と二渡櫓を支える石垣。注意深くみると線が走っていて右と左で石垣の積み上げ方が違うんです。線の右手(南)が秀吉時代のものだそうです。

家紋

城のところどころに秀吉の家紋が残されています。以下は瓦にある紋

100名城スタンプ



 

太閤:太閤秀吉愛用の手水鉢

太閤秀吉愛用の手水鉢

所在地:兵庫県姫路市 姫路神社内

太閤との関係:所縁

姫路神社内にある太閤殿下が愛用したと言われる手水鉢

 

 

姫路城訪問の際に寄りました。姫路城についてのレポートはまた、追ってアップしたいです!姫路城は世界遺産に登録されているだけではなく、我らの太閤殿下にとっても重要な拠点だった場所!

 

100名城:No21 江戸城

No21 江戸城

所在地:東京都千代田区

城地種類:平城

築城年代:1457年、1606年、1622年、1637年

築城者:太田道灌徳川家康徳川秀忠徳川家光

 

やはり一番最初に訪れるべきは江戸城

皆さん、ご存じ皇居です。

江戸城は残念ながら天守閣はないのですが、とにかく、広大で見ごたえがありました!

 

富士見櫓

城内に現存する唯一の三重櫓。天守焼失後は天守の代用とされたそう。「八方正面の櫓」とも称される

天守

桜田門

1860年安政7年)に起きた、水戸藩浪士らによる大老井伊直弼の暗殺事件である「桜田門外の変」で有名な桜田門

100名城スタンプ





 

感想:賤ヶ嶽

賤ヶ嶽:岡田秀文

総合:★★★★★(太閤殿下の魅力度:★★★ 話の面白さ:★★★

時代小説とか歴史小説は史実の解釈が関わってくるので作者との相性が大事だと思っています。真実は誰にもわからないので。その点、岡田先生とは相性が良い気がします。

太閤殿下好きにはたまらない秀吉像です。とにかく、頭がよい天下人としての秀吉の魅力がたっぷり

中国大返し、山崎の合戦、そしてタイトルになっている賤ヶ岳の戦いまでの話を当事者の視点だけではなくて、周りの武将の視点も混ぜつつ書いていて、読んでいて楽しいです。登場人物たちの秀吉への畏怖と嫉妬、忠義とお家存続に揺れる葛藤をうまく表現していて読んでいて臨場感がありました。

あと、個人的には明智が実はいい人的な描き方がされていないのが高得点ポイント。昨今の明智は実いい人的な流れ、嫌いなんです。。。

 

太閤殿下推しにはおすすめしたい一冊です!殿下、かっこいいー♡♡で盛り上がれると思います。

 

はじめに

日本の戦国時代が好きで、太閤殿下を偏愛しております。織田信長公(上様)も好きで、殿下と上様の2人が私の推しです。

自分の推し活動という名の趣味の記録と同じ趣味を持った方と繋がりを持てればと思い、このブログを始めました。

主な内容は今、以下の3点を予定しております。おすすめの場所とか本とかあったらぜひぜひコメントください。

①日本名城100名城を巡る旅にチャレンジしているので、訪問した城の記録を残せたらと思っています。

②日本名城100名城を巡る過程で太閤殿下に所縁のある場所を訪れたらアップしたいなぁと思っています。

③戦国時代の本も好きで読んでいるので独断と偏見で感想を載せられたらと思っています。基本的に太閤殿下が出てくる、あるいは少しでも関わりのある本を中心に読んでいます。直接のネタバレは避けますが、どうしても察してしまうような表現が出てくる点はご容赦ください。王道系(太閤記)などはあえて載せません。

 

どうぞよろしくお願いします